Day 11 Crabtree〜Whitney Portal〜Bishop

3時起床、四時出発。暗闇の中をヘッドランプの明かりを頼りに歩いていく。空は星で埋まってる。とても寒い。1時間ちょっと歩いたところで、ギターレイク到着。その時点でめちゃくちゃ疲れた。そこから永遠と登った。何度も止まって息を整えた。2時間半ぐらいでジャンクションに着いた。マーモットが荷物を漁ってた。少し荷物をデポして、ホイットニーへ向かう。全てが眼下に収まる景色は壮大で美しい。休みつつ歩く。1時間ちょっとで頂上着いた。人がたくさんいて、写真撮ったりしてる。自分も看板の写真を撮り、タバコを吸う。遂に終わった。途方も無いと思っていた距離がゼロになった。あとは降りるだけ。

ほどなくして、ピクルスが来たのが見えた。なかなか近くに来ないから探しにいくと、涙を流していた。彼にも、この旅が何かしらの意味があるのだろう。美しい人だ。これから山を降りて、夜飯を食う。携帯も使える。文明の中へ、飛び込んでいく。

7/19 10:29

 

山を降りるのは、文明に触れるということだ。なんだけど、本当はそれを求めていたはずなのに、山を下るにつれて寂しさというか虚しさを感じていく。デイハイカーが多いのも原因かも。今でも8日間見てきた自然や人と全く違うそれが存在していた。そんなことを思いつつ山を降りる。ホイットニーポータルで、バーガー・ポテト・ビール頼む。Wi-Fiを繋ぐ。全てのスイッチが入れ替わっていく。食べ物は美味しい。友達と連絡とれるのも嬉しい。でもなんか、勿体ない感じがした。

ピクルスを迎えに来た車でポータルからビショップまで送ってもらい、久しぶりに風呂に入る。気持ちよすぎてぶっ飛びそう。明日はゆっくりして、明後日ぐらいからまた動き出そう。

7/19 23:39

 

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最終日は、山を降りる時間を考えて、四時出発。日の出見ようとか話してたけど、全然無理だった。二人とも疲れすぎていて、ギターレイクの時点でボロボロの状態。寒さと高度の辛さでものすごく歩くのに時間かかった。

ホイットニーへは、ベアキャニスターとか着替え類とかは持ってかず、ジャンクションに置いていけたので、最後の2マイルはそこまでキツくなかった。ハンバーガーとビールを求める心が体を突き動かしていた。ホイットニーからの景色はすごいけど、人が多すぎて興ざめだった。もっと良い地味な道とかたくさんあったと思う。とりあえず、JMT最終地点なので行った感じ。ホイットニーからの下りは、心身ともに辛かった。デイハイカーの多さに、心がぐったりしてしまった。道も舗装されてるし、つまらなかった。

ホイットニーポータルに着いたときは、嬉しさのほうが大きかったかも。やっと電波が入る!ビールが飲める!そんな感じ。最初は、そう思うことを良いと思ってなかったけど、今はそれでいいと思ってる。どっかのタイミングで、ここにいたいとか、離れたくないとか、そう思えてればとりあえずいいや。ビール最高!

 

ポータルに着いたのが18時前ぐらいで、ピクルスの迎えの車が来たのが20時過ぎぐらい。その間の時間が妙に気持ちよかった。驚いたのは、体が糖分を欲しているのか、コーラ・スプライト・スニッカーズ・チェリー味のチョコレート・ミルクチョコレート(板チョコ)を一気に食べてしまったこと。全部美味すぎてビックリした。山で食う飯は基本美味かったけど、降りてから食べた菓子類には遠く及ばない。

迎えの車はピクルスの奥さんと友達、犬2匹が乗っていて、それに乗せてもらってビショップのホステルカリフォルニアに着いた。

 

ホステルカリフォルニアは一泊28ドルの激安ホステルで、バックパッカーやハイカーで溢れかえっていた。着いてとりあえず風呂に入り、タバコを吸いに外へ出ると、ビールいる?と話しかけられた。ドイツ人の二人組、一人は弁護士。就職前に遊びに来ているらしい。英語が第一言語じゃない人の英語は聞きやすくていい。ビール飲みきるまで話してそこを離れる。

電波がちゃんと入るので、親や先輩に連絡。とりあえずこの旅の一番キツイ部分が終わった。総距離約240km。山を一度も出ずに9日間。最初3日はどこでやめようかしか考えてなかったけど、終わってよかった。一緒に歩いてくれたピクルスにも感謝。疲れた。

 

今日の写真

 

ホイットニー取り付きぐらいの場所で、美しい時間帯。

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ホイットニー頂上にて。4400mとかそれぐらい。とにかく寒い。


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ポータルにて、念願のバーガービール。


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